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皆さんこんにちは!Lindsayです。りんじーって読みます。

先日、いつも私がチェックしている映画の試写会サイト「試写会CLUB」で、「新春 ロングライド お年玉企画 シークレット試写会」たるものを発見しました。何が上映されるかはお楽しみ…。という、映画好きの私からすると、とってもワクワクするイベントです。

早速申し込みをすると見事当選をしたので、1月20日(日)にヒューマントラストシネマ渋谷に行ってきました。上映された作品は…!?第76回ゴールデン・グローブ賞 作品賞にノミネートされた「ビール・ストリートの恋人たち」でした!

「ビール・ストリートの恋人たち」/あらすじ

1970年代のニューヨーク。ティッシュは19歳、恋人のファニーは22歳。幼い頃から共に育ち、自然と愛を育み、運命の相手を互いに見出した二人にとって、子供を授かったことは素晴らしい報告のはずだった。

しかし、小さな諍いで白人警官の怒りを買った彼は強姦罪で逮捕され、ファニーは無実の罪で留置所にいる。二人の愛を守るために家族と友人たちはファニーを助け出そうと奔走するが、そこには様々な困難が待ち受けていた…。魂を試されるようなこの試練を乗り越え、恋人たちは互いの腕の中に帰ることが出来るだろうか。

「ビール・ストリートの恋人たち」/ネタバレあり感想

※ここからはネタバレが含まれます※

アカデミー作品賞を受賞した「ムーンライト」のバリー・ジェンキンス監督がメガホンを取った「ビール・ストリートの恋人たち」。恋に落ちた若いふたりが、残酷な現実を突きつけられながらも、逞しく生きる姿が描かれています。

「ムーンライト」同様、表情や感情がしっかりと、繊細に描かれているところは、もはやバリー・ジェンキンス独自の手法と言ってもいいほど定着したような気がします。登場人物の仕草、表情、そして瞳を、映画の尺にとらわれることなくしっかりと、捉えています。

ティッシュの瞳を見ると、とてつもない不安を抱いていることが分かりました。10代で妊娠し、子どもの父親は刑務所の中。立っていられるのがやっとなくらいの大きなお腹になってもギリギリまで働こうとするものの、何も保証がない未来にくじけそうになります。

原題は’If Beale Street Could Talk’ですが、「ビール・ストリートに口があれば、真実を語れたのに」というニュアンスです。

もしも、確固たる証拠があれば、ファニーは逮捕されることもなかったのに。人種差別により、白人と黒人が平等に扱われない世へのメッセージです。

差別されるのは黒人だけではなく、ふたりの友人でレストランで働くラテン系のペドロシートや、二人の住まいを仲介したユダヤ人のレヴィー、イタリア系のスーパーの女性店員は、自分たちもこの街で肩身の狭い思いをしたことがあるからこそ、優しい言葉をかけます。

この小説が出版されたのが1974年で、物語は1970年初頭が舞台になっています。そんなに昔のことのように感じられないのは、未だに、アメリカの黒人の命が足蹴にされる信じがたい事件を耳にするから。

この物語の終盤でさえ、自由の身になったファニーが描かれることはありません。それは、現実でも未だに解決していない問題だから。肌の色なんて関係なく、みんなが平等に扱われる社会はいつ訪れるのでしょうか?

この街で育まれる愛は、儚く脆い。けれども、障害を乗り越え、貫き通すことができたなら、とてつもなく強いものになる。結局、深い愛で結ばれた二人を、誰も引き離すことができなかったのです。

キャストの面は、やはり何者にも勝りレジーナ・キングの存在感が際立っているように感じました。プエルトリコに行き、ファニーを訴えた女性に会いに行くシーンでは、その逞しさに涙してしまいました。

ティッシュ役を演じたキキ・レインは、これが長編映画の初主演となる新鋭女優。これからの活躍に期待大です。

個人的に嬉しかったのは、ファニーの親友を演じていたブライアン・タイリー・ヘンリーが出演していたこと。ドナルド・グローヴァー主演のドラマ「アトランタ」でラッパーのペーパー・ボーイを演じる彼とはまた違った印象だったので、「おお〜!」と感激しました。

ドラマ「アトランタ」はシュールなコメディなのですが、シーズン1の第7話では、人種差別を風刺したシリアルのCMが流れます。現代における問題に対し、高尚なユーモアで表現している作品で、監督と制作はヒロ・ムライ。おすすめです。

「恋愛映画」と表現するのが、なんだか軽すぎるなと感じるほど、深い愛の物語を観ました。この世に生きる限り向き合わなければいけない問題に、果てしない絶望感を感じたのと同時に、若いふたりのみずみずしく深い愛に、希望をもらえたような映画でした。

「ビール・ストリートの恋人たち」/予告編

「ビール・ストリートの恋人たち」/作品情報

題名:「ビール・ストリートの恋人たち」(原題:If Beale Street Could Talk)

公開日:2019年2月22日(金)

監督:バリー・ジェンキンス

原作:ジェイムズ・ボールドウィン

脚本:バリー・ジェンキンス

出演:キキ・レイン、ステファン・ジェームス、レジーナ・キング他

「ビール・ストリートの恋人たち」公式HPはこちら

第76回ゴールデン・グローブ賞ではレジーナ・キングが助演女優賞を獲得した本作ですが、アカデミー賞での動向も気になるところです。この作品を一足先に観ることができて良かった!

それではまた次の記事でお会いしましょう!See you soon!

Lindsay.

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